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目次
石垣島のサンゴ礁には色とりどりの熱帯魚が生息しています。写真はイソギンチャクに棲むクマノミの仲間(ハマクマノミ)です。
石垣島(いしがきじま)は一年を通して温暖な南国リゾートで、美しい海とサンゴ礁に囲まれたシュノーケリングの楽園です。沖縄本島よりさらに南に位置し、冬でも平均気温20℃前後と過ごしやすい気候が魅力です。
透明度抜群の海ではカラフルな魚たちや壮大なサンゴ礁を間近に観察でき、初心者からベテランまで感動的な体験ができます。
この記事では、石垣島の年間気候と水温の特徴、季節ごとのおすすめシュノーケルスポット、季節ごとに出会える海の生き物、そして旅行スタイル別のベストシーズンについて詳しく解説します。
さらに、シュノーケルツアー参加時の注意点と持ち物チェックリスト、雨天・台風時の代替プラン、環境保護のための注意点など、石垣島でシュノーケリングを安全に楽しむための情報も網羅しました。
初めて石垣島を訪れる方はもちろん、リピーターの方にも役立つ内容となっています。
南国・石垣島の海を余すところなく満喫するために、ぜひ最後までお読みください。
石垣島は年間を通して暖かく、海に入れるシーズンが長いことで知られています。真冬でも気温は平均18~20℃、海水温も20~23℃程度を維持し、ウェットスーツを着用すれば一年中シュノーケリングが可能な、日本でも希少な場所です。
逆に真夏は気温30℃前後、海水温も28~30℃まで上昇しまるで温水プールのようになります。
季節によって気候や海況が異なるため、シュノーケリングの楽しみ方や適したスタイルも変わってきます。
以下に春・夏・秋・冬それぞれの石垣島の特徴を紹介し、どの時期がシュノーケリングに向いているか比較してみましょう。
気候・水温
石垣島の春は、北風が収まり徐々に暖かい南風に変わっていく時期です。
3月中旬には「日本一早い海開き」が行われ、シーズンの幕開けを感じます。
3月の平均気温は約20℃、海水温は22~23℃程度とまだ少しひんやりしますが、日差しがある日は25℃を超えることもあります。ウェットスーツを着用すれば問題なくシュノーケルを楽しめる気温で、この時期から海に入る観光客も増えてきます。
4月になると最低気温も20℃を超え、昼間は暑すぎず寒すぎず快適な陽気です。5月は最高気温が28℃に達し、初夏のような暑さになります。
ただし5月中旬から梅雨入りするため、晴天とスコールのような雨が交互に訪れる不安定な天気もあります。
総じて春は穏やかな陽気の日が多く、海も徐々に暖まるためシーズン初めのシュノーケリングに適した時期と言えます。
海の見どころ
春の海は「目覚めの季節」です。
3月には大きなコブシメ(コウイカの仲間)の産卵が始まり、ダイビングでは産卵シーンを見ることもできます。シュノーケリングでも浅瀬の岩陰でコブシメに遭遇できるかもしれません。
4月頃からサンゴ礁の周りではこの年生まれた可愛らしい幼魚たちが目立ち始めます。
カクレクマノミやスズメダイの赤ちゃんなど、小さく透き通った魚たちが群れで泳ぐ姿はこの時期ならではの光景です。
また5月にはサンゴの産卵という一大イベントが起こります。満月の夜、サンゴが一斉にピンク色の卵や精子の粒を放出する神秘的な現象で、運が良ければナイトシュノーケルや早朝の海面でその名残に出会えることもあります。
春は海も生き物も新しい生命にあふれる季節で、水中の活気を感じられるでしょう。
おすすめスポット
春の石垣島でシュノーケリングをするなら、比較的波が穏やかで初心者でも行きやすいスポットがおすすめです。例えば米原ビーチは島北部に位置し、エントリーしやすいビーチからすぐに色とりどりのサンゴ礁が広がる人気ポイントです。
透明度抜群の海でカラフルな熱帯魚と一緒に泳ぐ感動体験ができるため、家族連れにも評判です。
ビーチから近い浅瀬に「Wリーフ」と呼ばれる二重のサンゴ礁があり、独特の地形も楽しめます。
ただし沖合の潮の流れが速いと危険なため、春休みシーズンなどはシュノーケルツアーに参加して安全に楽しむのが良いでしょう。
また、青の洞窟も春におすすめのスポットです。石垣島にも沖縄本島と同様に「青の洞窟」と呼ばれる神秘的な海食洞があり、シュノーケリングと同時にプチ洞窟探検が楽しめます。
洞窟内には天井の穴から光が差し込み、鍾乳石と青い水面が幻想的な空間を作り出しています。浅瀬の洞窟なので小さなお子様連れの家族でも安心して参加でき、ガイドが浮き輪で誘導してくれるツアーも人気です。
そのほか、川平湾近くの底地ビーチ(すくじビーチ)も4~5月にかけて穏やかな日が多く、遠浅で比較的安全に楽しめます。春の穏やかな陽気の中、島内の美しいビーチや洞窟ポイントでシュノーケリングデビューしてみてはいかがでしょうか。
気候・水温
夏の石垣島はまさにシュノーケリングのベストシーズンです。
梅雨明けとなる6月下旬以降、空も海も夏本番。7月~9月の平均気温は28~32℃前後まで上がり、南国らしい強い日差しが降り注ぎます。
ただし意外なことに、真夏の気温自体は本州の猛暑地帯より少し低いくらいで、周囲を海に囲まれる石垣島は海風のおかげで極端な酷暑になりにくい面もあります。
とはいえ紫外線の強さは本州の約4倍にも達し、日焼け対策は必須です。
海水温は盛夏には28~30℃にまで達し、場所によってはお湯のように感じるほどです。
ウェットスーツなしでも一日中快適に泳げますが、長時間海に入る際はラッシュガード等を着用した方が日焼け防止にもなります。
夏場は海況も安定しており、ベタ凪の日が続けば遠くの沖合ポイントまでボートで出かけることも容易です。まさにシュノーケリングに最適なコンディションが整う季節と言えます。
ただし、8~9月は台風シーズンでもあるため注意が必要です。特に近年は9月後半から10月にかけて台風の接近が増える傾向があるとの指摘もあり、この時期に旅行を計画する場合は日程に余裕を持たせておくと安心です。
天気予報が「曇り時々雨」でも、南国では「晴れ時々スコール」と解釈してよいことも多く、短時間のスコールのあとにカラリと晴れることもしばしばです。
海の見どころ
夏の海は一年で最も生物が活発になる季節です。強い日差しでプランクトンが増えるため一時的に水の透明度が落ちることもありますが、そのプランクトンを求めて小魚から大物までたくさんの海洋生物が集まります。
7月頃には熱帯魚の魚影(ぎょえい)が濃くなるとも言われ、サンゴ礁の周りは無数のスズメダイやベラの仲間でいっぱいになります。
シュノーケリング中、自分の周囲をカラフルな魚たちが取り囲むように泳ぐ体験ができるでしょう。
さらに石垣島の夏といえば忘れてならないのがマンタ(オニイトマキエイ)との出会いです。
石垣島周辺海域は世界有数のマンタ遭遇率を誇り、中でも川平石崎の「マンタスクランブル」は有名なポイントです。
一般的にマンタのベストシーズンは海水温が上がる夏~秋にかけてとされ、シュノーケリングでもマンタを見ることができます。
ちょうど6月~10月がマンタシュノーケリングに最適な時期で、この期間中は高確率でマンタに出会えるツアーも多く組まれます。
ただし夏~秋は台風の影響で海が荒れる日もあるため、マンタポイントへ行けるかどうかは当日の海況次第です。
運良く条件が整えば、水面からでも直径数メートルにもなるマンタが悠々と舞う姿を目撃できるでしょう。マンタ以外にもウミガメとの遭遇率も高く、サンゴ礁の上で休むアオウミガメや泳ぐタイマイに出会えることも珍しくありません。
夏の石垣島の海は生き物の楽園であり、一年で最もにぎやかな海中世界が広がっています。
おすすめスポット
夏は島中どこの海も魅力的ですが、特に川平湾エリアと沖合の離島ポイントが外せません。石垣島随一の景勝地である川平湾(かびらわん)は、エメラルドグリーンからコバルトブルーへと時間帯で七色に変わる海の色が圧巻です。
湾内は遊泳禁止ですが、グラスボートに乗れば透明度抜群の水中を覗き込むことができ、美しいサンゴや熱帯魚を手軽に鑑賞できます。
湾近くの桟橋からボートで約30分ほど行った沖合に広がる石崎エリアが先述のマンタポイントです。
夏季は各ショップが毎日のようにマンタシュノーケルツアーを開催しており、「日本一マンタに出会える海」でぜひ巨大なマンタとの泳ぎを体験してみましょう。
一方、幻の島(浜島)も夏に大人気のスポットです。干潮時のみ海上に姿を現す真っ白な砂洲の無人島で、その幻想的な光景から「幻の島」と呼ばれます。
360度エメラルドの海に囲まれた絶景はテレビCMにも登場するほどで、上陸して写真を撮れば誰もが絵葉書のような一枚を残せます。島の周囲は遠浅の砂地で小さな熱帯魚が泳ぎ、シュノーケリング初心者やお子様でも安心して水遊びできる環境です。
多くのシュノーケルツアーは幻の島上陸と近くのサンゴ礁スポットでのシュノーケリングをセットにしており、日本最大級のサンゴ礁域「石西礁湖(せきせいしょうこ)」の美しいサンゴ群落もあわせて楽しめます。
その他、名蔵湾や桴海(ふかい)エリアの沖にもボートでしか行けない隠れた名スポットが点在し、枝サンゴが一面に広がるポイントやウミガメ遭遇率の高いポイントなど、夏ならではのベストコンディションを活かして離島や沖合の “秘境”シュノーケリング に挑戦するのもおすすめです。
夏の石垣島は人気エリアほど人出も多くなりますが、その分感動的な海の魅力が待っています。
川平湾は石垣島を代表する景勝地。透き通る海に浮かぶ小島と白砂のコントラストは息をのむ美しさです。
ただし流れが速くグラスボートも航行するため、湾内での遊泳は禁止されています。観光で訪れた際は展望台やグラスボートからその絶景を楽しみましょう。
気候・水温
10月に入ると、灼熱だった夏の暑さが和らぎ過ごしやすくなります。とはいえ日中の気温はまだ27~30℃前後あり、感覚的には「まだまだ夏」といった陽気です。
海水温も9月とほとんど変わらず27℃前後を維持するため、引き続きシュノーケリングに適したコンディションが続きます。10月上旬~中旬は夏と同様に海況の安定した日が多いですが、下旬頃になると北寄りの季節風「ミーニシ」が吹き始めます。
ミーニシ(新北風)が一週間ほど強く吹く間は海が荒れ、特に川平湾沖のマンタポイント方面は波が高くなるため、この時期マンタ狙いのツアーが中止になる日も出てきます。
また秋は台風シーズンの後半戦でもあり、9月~10月にかけて台風が接近・通過するとその影響で海況不良の日があり得ます。
しかし台風さえなければ概ね晴天率も高く、海も穏やかな日が多い傾向です。
11月に入ると最高気温は25~26℃ほど、最低気温も20℃前後まで下がり、朝晩は少し秋らしい涼しさを感じるようになります。海水温は11月終わり頃には24~25℃まで低下しますが、それでもウェットスーツ着用で十分泳げる範囲です。
観光客のピークも過ぎるため、人混みを避けてのんびり過ごしたい人には秋は穴場の季節と言えるでしょう。
海の見どころ
秋の海はマンタとの出会いが最大のハイライトです。
9月は引き続き夏の延長で多くのマンタがクリーニングステーション(岩場)に集まります。
特に繁殖シーズン真っ只中の10月はマンタの数も多く、運が良ければ一度に何枚ものマンタが乱舞する光景に遭遇できるかもしれません。
10月~11月上旬はポイントさえ行ければ遭遇率90%以上といった高確率を誇るショップもあるほどで、まさにマンタ狙いには最適な時期です(※もっとも海況によってはポイントに行けず見られない日もあります)。
マンタ以外では、秋は回遊魚(沖合を回遊する大物魚)との遭遇も期待できます。水温が下がり始める11月頃になると、ダイビングではイソマグロやロウニンアジなどの大型回遊魚が現れることがあり、シュノーケリング中も運が良ければ銀色に輝く大型魚の群れが沖合を通り過ぎるのを見られるかもしれません。
サンゴ礁の浅場では依然としてカラフルな熱帯魚がたくさん泳いでおり、夏に生まれた幼魚たちもこの頃には立派に成長しています。透明度は水温低下とともに徐々に上がっていく傾向があり、特に11月後半には冬の澄んだ海に近いクリアな景色になってきます。
「夏のにぎやかな海」から「秋の澄んだ海」へと移り変わる、この季節ならではの海中の表情を楽しめるでしょう。
おすすめスポット
秋も夏に引き続き人気スポットでのシュノーケリングが楽しめますが、季節風の影響を考慮してポイント選びをすると良いでしょう。
10月上旬までは川平石崎のマンタポイントが引き続き一番の目玉です。
マンタ目的であればこの時期がチャンスですので、多少波があっても船酔い止めを服用してでも行く価値はあります。
北風が強い日は無理をせず、島南部や東シナ海側の名蔵湾(なぐらわん)エリアに切り替えるのも手です。名蔵湾やその近くの底地ビーチ、フサキビーチといった西海岸のスポットは、北風の影響を受けにくく比較的穏やかな海況の日が多い傾向があります。
フサキビーチはリゾートホテル前のビーチで設備も整い、初心者でも安心です。湾内のサンゴにはアオウミガメが休みに来ることもあり、シュノーケリングツアーでウミガメ探索がセットになっている場合もあります。
また、透明度が増す11月には白保(しらほ)海岸でのシュノーケリングもおすすめです。白保は島東部・空港近くに広がる全長約10kmにも及ぶサンゴ礁で、世界最大級のアオサンゴ群落が有名です。
70種類以上のサンゴが生息し、石垣島のみならず世界中からダイバーが訪れるエリアですが、ビーチ近くは波穏やかな場所もありシュノーケリングや海水浴も楽しめます。
専門ガイド付きのカヤック&シュノーケルツアーなどに参加すれば、美しい群青色のアオサンゴを間近に観察できるでしょう。
秋の石垣島は夏より人も少なくなり、人気スポットもゆったり楽しめます。
穏やかな天気の日を狙って、秋ならではの透明感ある海を満喫してください。
気候・水温
冬の石垣島は日中20℃を超える暖かい日もありますが、さすがに海風が肌寒く感じられる季節です。12月に入ると少しずつ冬モードになり、寒さのピークは1月~2月上旬あたりです。
とはいえ真冬でも平均気温は18~19℃程度、最低気温が15℃を下回ることは滅多にありません。
石垣島在住者の体感では「朝夕に上着が必要」程度で、日中は半袖で過ごせる日もあるくらいです。海水温はさすがに下がり、1月~2月が一年で最も低く平均20~21℃ほどになります。
これは一般的な温水プールより5℃ほど低い温度ですが、ウェットスーツやフードベストを着用すれば十分シュノーケリング可能な範囲です。実際、海に入って泳いでいる間は水温の方が気温より高いこともあり、それほど寒さを感じません。一番冷えるのは海から上がった後なので、ボートコートを羽織る・温かい飲み物をとる等の防寒対策をすると良いでしょう。
冬は北風が強く吹く日が多く、海が荒れやすい傾向があります。しかしその一方で、北風が外洋の新鮮な海水をシュノーケルポイントに運び込むため海の透明度がグンと上がる季節でもあります。
年間で最も海が澄み渡る時期と言われ、場所によっては30m先までクリアに見通せることもあるほどです。「冬こそシュノーケリングにおすすめ」と推す声も地元にはあるくらいで、寒さ対策さえ万全にすれば冬の石垣島の海は実は大きな魅力に溢れています。
海の見どころ
冬の海最大の特徴は先述の透明度の高さです。プランクトンの数が減るため水中の浮遊物が少なくなり、晴れた日の透明度は抜群です。
太陽の光が穏やかなので夏ほど明るくはありませんが、そのぶん水中景観がくっきりと際立ち、サンゴの隙間に隠れている小さな魚まで発見しやすくなります。
熱帯魚の数自体は夏と変わらず豊富に生息しており、カラフルな魚たちが少しひんやりとした水の中を元気に泳ぎ回っています。
シュノーケリング中に見られる生物も基本的には通年同じですが、冬場は浅場で大型のウミガメに遭遇する確率がむしろ高いとの声もあります。
また石垣島の冬の海といえば、シュノーケリングでは直接体験できませんがザトウクジラの回遊も見逃せません。毎年1月~3月頃にかけてザトウクジラが出産・子育てのため沖縄周辺海域にやって来ます。
石垣島でも1~2月には島周辺でクジラが目撃され、ホエールウォッチングツアーも開催されます。
運が良ければシュノーケルボートの移動中にクジラのブロー(潮吹き)を遠目に見ることができるかもしれません。
いずれにせよ冬は観光客も少なく海も静かな時間が流れるため、生き物たちものんびりと暮らしているように感じられるでしょう。
冬ならではの澄んだ海で、石垣島のサンゴ礁と魚たちを独り占めするような贅沢なシュノーケリングを体験できます。
おすすめスポット
冬にシュノーケリングをするなら、風波を避けられる穏やかなポイントを選ぶことが重要です。
北風が強い日は島影になる南側のポイントや湾内が適しています。
例えば市街地近くのマエサトビーチやフサキビーチは西~南西向きの浜で、防風林もあるため比較的波が立ちにくく、冬場でも穏やかな日が多いでしょう。
これらのビーチはリゾートホテルに併設され設備も充実しているので、寒い日は温水シャワーで体を温められる利点もあります。ビーチエントリーで珊瑚礁を楽しみたい場合、米原ビーチも冬にトライすることは可能です。ただし米原は北岸にあるため、風が弱く晴天の日に限るなど条件を見極めてください。
安全面を考えると、冬こそシュノーケルツアーの利用がおすすめです。
ボートでその日一番穏やかなポイントまで連れて行ってくれるため、自分で判断しにくい冬の海況でも安心です。
実際、多くのショップが冬場もシュノーケリングツアーを催行しており、「透明度が高く一番きれいな石垣の海が見られた」と満足する参加者も少なくありません。
ポイントは当日の風向きによりますが、名蔵湾のサンゴポイントや、川平湾からボートで行く石崎沖の地形ポイント(冬はマンタは少ないですが地形や群れ魚が見所)、あるいは竹富島や小浜島近海まで足を伸ばすツアーもあります。さらにどうしても海に入るのが厳しい寒い日には、グラスボートで水中観光だけ楽しむ手もあります。
川平湾のグラスボートは冬場も運航しており、濡れずにサンゴや熱帯魚を観察できます。
冬の石垣島は「人も少なく海もクリア」という穴場シーズンです。適切な防寒と無理のない計画で、安全にその美しい海を堪能してください。
石垣島でのシュノーケル体験を最大限楽しむには、自分の旅行スタイルに合った時期やスポットを選ぶこともポイントです。
初心者なのか経験者なのか、家族旅行なのかカップル旅行なのか、一人旅なのかなど、シチュエーションによって最適なプランは異なります。ここでは「初心者」「家族連れ」「カップル・夫婦」「一人旅」という代表的なスタイルごとに、適した季節やスポットをご提案します。
初心者の方は、まず水温が暖かく海況が安定している時期に訪れるのが安心です。そういった意味で、やはり夏~初秋(7~10月頃)がベストと言えます。特に8月~9月は水温が28℃以上と高くライフジャケットを着けていれば長時間入っていても体が冷えにくいですし、海も穏やかな日が多いためボートに弱い方も船酔いしにくいです。
ただし台風シーズンでもあるので日程には余裕を持たせてください。春~初夏(4~6月)も気候が良く狙い目です。気温・水温が上がり始める4月後半~5月の晴天日であれば、夏ほど混雑もせず快適に初シュノーケルを体験できるでしょう。
初心者に適したスポットとしては、流れが穏やかで浅めのポイントが理想です。米原ビーチやフサキビーチなどは遠浅で足の着く範囲もあり安心感があります。
魚影も濃く「泳げなくても浮いているだけで楽しめる」ほど魚が多いので、まずはこうしたビーチエントリーのポイントで海に慣れるのも良いでしょう。さらに一歩進んでボートツアーに参加するなら、幻の島上陸+シュノーケルのコースが初心者には人気です。
幻の島では上陸して一息つけますし、周囲の浅瀬でガイドが丁寧にシュノーケリングの基本を教えてくれます。ライフジャケットや浮き輪も完備されているツアーがほとんどなので泳げない方でも心配いりません。
実際、石垣島のショップでは「泳げないけど大丈夫?」という質問に対し、「ライフジャケットを着ければ沈まないので大丈夫です!」と答えるところが多いです。不安な方は「泳げない人向け」や「初心者専門」とうたっているショップを選ぶと安心でしょう。
例えば「○○シュノーケルツアー(初心者専門)」と謳うプランでは、経験豊富なガイドがつきっきりでサポートしてくれますし、少人数制で焦らず練習できます。まずは安全第一で、美しい石垣島の海にゆっくり慣れてください。
お子様連れのご家族には、夏休み期間を利用した7~8月の旅行が計画しやすいでしょう。夏の石垣島はまさにシュノーケリングベストシーズンなので、子ども達も存分に南の海を楽しめます。
水温が高く短時間で寒がる心配が少ないこと、日差しが強いぶん天候が安定して遊泳禁止になる日が少ないことなど、夏はファミリーレジャーに最適です。
ただし日焼けと熱中症対策は万全にしましょう。春休み(3月下旬~4月)や秋の連休(10月)も比較的混雑が緩和され狙い目です。春先は天気が変わりやすいですが、海開き後であれば子どもでも入れるくらいの水温は確保されています。逆に冬は水温が低く小さなお子さんには厳しいため、避けた方が無難です。
家族で楽しむには、安全性が高く設備の整ったスポットや、子ども向けサービスが充実したツアーを選ぶと良いでしょう。ビーチではフサキビーチやマエサトビーチが鉄板です。フサキビーチには桟橋やマリンハウスがあり、ライフジャケットやビーチパラソルのレンタルも整っています。
遠浅のため大人の膝丈ほどの水深で熱帯魚が見られることもあり、小さいお子さんでも怖がらず海に入れるでしょう。米原ビーチも家族連れに人気ですが、監視員がおらず流れが出ることもあるので、小学生以上で泳ぎに自信がある子向けです。
ツアー参加であれば、先述の幻の島はぜひ家族で訪れてほしいスポットです。白い砂だけの無人島は子どもにとって格好の砂遊びフィールドで、大人も一緒に絶景をバックに写真撮影を楽しめます。周囲の海も遠浅で波静かなので、小さなお子さんでも水遊びOKです。
各社の幻の島ツアーは「3歳から参加OK」というプランも多く、幼児用に浮き輪や箱メガネ(水面に浮かべて覗く簡易水中メガネ)を用意してくれることもあります。
実際に0歳児を連れて幻の島ツアーに参加したという口コミもあり、安全面に配慮しつつ家族全員で楽しめる工夫がされています。また青の洞窟探検シュノーケル**も家族におすすめです。洞窟内探検は探検気分で子ども達に大好評ですし、浅瀬でガイドが一緒に泳いでくれるので安心です。
終了後にショップで温水シャワーを浴びられるツアー会社を選べば、子どもが冷えて風邪をひくリスクも減らせます。家族みんなで石垣島の海を満喫し、一生の思い出になる体験をしてください。
カップルや夫婦旅行で石垣島に行くなら、春か秋のオフシーズンが実はおすすめです。夏休みや連休を外した4~6月、もしくは9~11月は観光客が比較的少なく、島全体がゆったりとした雰囲気になります。
気候的にも4月~6月上旬は暑すぎず寒すぎず快適で、海も穏やかな日が多い傾向があります。梅雨時期(5月中旬~6月中旬)は短時間のスコールこそあるものの、雨上がりに虹が出たり夕日が綺麗に見えたりとロマンチックなシーンも期待できます。
10月~11月も、台風シーズン明けで過ごしやすい上に海水温がまだ高めなのでカップル旅行に向いています。人混みを避けたい二人にはベストなタイミングでしょう。
ロマンチックな雰囲気を楽しめるスポットとしては、まず川平湾を外せません。川平湾はミシュラン三ツ星にも選ばれた景勝地で、エメラルドに輝く海と点在する小島の眺めは恋人同士で訪れるのにぴったりです。
湾内で泳ぐことはできませんが、グラスボートに乗れば手を繋いで海中散歩気分を味わえますし、展望台からの眺望は写真映えも抜群です。
特に夕刻のサンセットタイムは「マジックアワー」と呼ばれる幻想的な光に包まれ、カップルで見る夕焼けとしては最高のロケーションでしょう。シュノーケリングもせっかくなので楽しみたい場合、サンセットシュノーケルやナイトシュノーケルのプランに参加してみるのも一案です。
夕暮れ時にサンゴの上を漂いながらオレンジ色に染まる海中を見るサンセットシュノーケルや、夜光虫が光る夜の海をライト片手に探検するナイトシュノーケルは、ドキドキ感とロマンチックさを兼ね備えた二人だけの特別な体験になるでしょう。
日中のスポットでは、御神崎(おがんざき)や平久保崎など北部の景勝地近くの海も穴場です。観光客の少ないビーチや岩場から二人でシュノーケルを楽しみ、その後灯台や展望台から絶景を眺めるデートコースも素敵です。
ただし人の少ない場所で泳ぐ際は安全に十分留意してください。可能であれば貸切ツアーや少人数ツアーを利用し、ガイドに写真撮影をお願いするのも良い思い出になります。石垣島の美しい海は二人の絆を深めてくれるはずです。
一人旅で石垣島を訪れる方は、旅の自由度が高い分いつでも好きな時に行けるメリットがあります。そのためあえてオフシーズンを狙うのもおすすめです。例えば11月~2月の閑散期であれば航空券やホテルも安く、観光地も混雑していません。
先述の通り冬でもシュノーケリング自体は可能なので、「人が少ないプライベート感のある海を楽しみたい」というソロ志向の方には冬の透明度抜群の海は魅力的でしょう。一方、初めての石垣島一人旅で不安がある場合は、夏~秋の賑やかな時期に訪れる方が安心かもしれません。
7~9月であれば毎日複数のシュノーケルツアーが開催されており、一人でも気兼ねなく参加できます。実際、石垣島のマリンショップの多くは一名からツアー申込み可能で、「お一人様歓迎」です。ツアーに参加すれば同じ趣味を持つ旅仲間と知り合えるチャンスもありますし、何より安全面で心強いです。
ソロシュノーケラーにおすすめのスポットは、アクセスが良く手軽に行ける場所か、一人でも参加しやすいツアーになります。市街地から車で15分ほどの真栄里ビーチ(まえさとビーチ)は、空港からも近い人工ビーチで到着日にふらっと泳ぐのに向いています。整備されたビーチなので、一人で泳いでいても周りの目がある程度あり安心です。
もっと冒険したい方は、離島ターミナルからフェリーで10分の竹富島に渡り、コンドイビーチや星砂の浜でシュノーケルするプランも考えられます。竹富島の海も石垣本島に負けず美しく、島観光とのセットで充実した一日になるでしょう。ただし離島での単独行動は緊急時の対応が遅れる可能性もあるため、自信がない場合は控えてください。
安全かつ充実した時間を過ごすには、一人参加OKのシュノーケルツアーがやはりおすすめです。多くのツアーは「1名から出発」してくれますし、少人数制でガイドがしっかりサポートしてくれます。
一人旅だと写真撮影が難しいですが、ツアーならガイドが水中写真を無料で撮ってデータ提供してくれることも多いです。特に幻の島や青の洞窟はソロ参加者も多く、ボート上では皆で会話が弾むこともしばしばです。
「一人で参加して浮かないかな?」という心配は無用で、むしろ同じ一人旅同士で仲良くなったという声もあります。石垣島はソロトラベラーに寛容な土地です。自分のペースで、美しい海と島時間を存分に満喫してください。
石垣島の海を安全に楽しむために、シュノーケリングツアーの活用がおすすめです。初めての方や土地勘のない観光客だけでなく、経験者でも現地の海を知り尽くしたガイドと回ることで安心・快適にベストスポットへ行けます。
ここでは、ツアー参加時の注意点と準備しておきたい持ち物をまとめます。
<ツアー利用の注意点>
1.信頼できるショップを選ぶ
石垣島には多くのマリンショップがあります。口コミ評価が高く、少人数制や日本語ガイドがいるなど自分に合ったショップを選びましょう。初心者や子連れなら「初心者歓迎」「子供OK」の表示があるツアーが安心です。
2.当日の体調管理
シュノーケリング前日はしっかり睡眠をとり、飲み過ぎに注意しましょう。当日、発熱や体調不良がある場合は無理をせずキャンセルも検討してください。ボートに酔いやすい人は乗船30分前までに酔い止め薬を飲んでおきましょう(ツアー受付時に酔い止めバンドを貸してくれる場合もあります。
3.出航前の説明をよく聞く
ツアーでは出発前にガイドからシュノーケルの器材の使い方や注意事項、安全確保の説明があります。ライフジャケットは必ず正しく着用し(浮力体なので途中で脱がない)、わからないことがあれば何でも質問しましょう。
4.海中でのマナーと安全
シュノーケリング中は基本的にガイドの指示に従い、勝手な行動は控えます。特に沖合では潮流に注意し、グループから離れすぎないようにしましょう。ライフジャケットや浮き具につかまっていれば怖がる必要はありませんが、万一パニックになりそうなときは顔を上げて落ち着き、近くのガイドにサインを送ってください。
5.環境と他者への配慮
サンゴや生き物には触らない、餌付けをしないなど環境保護のマナーを守りましょう(詳細は後述の環境保護の注意点にて)。また他の参加者と協力し合い、器材の受け渡しや写真撮影の順番待ちなど、思いやりを持って行動するとみんなが気持ちよく楽しめます。
<持ち物チェックリスト>
シュノーケリング当日に用意しておきたい基本アイテムをまとめました。ツアーによっては無料貸出・用意があるものも多いですが、自分でも準備しておくと安心です。
水着 – 基本装備です。ホテルから着用して行き、上にラッシュガードやTシャツを着て集合するとスムーズです。
タオル – ボート上や終了後に体を拭くのに必要。夏(5~10月)は薄手のフェイスタオルでもすぐ乾きますが、冬(11~4月)は身体を包めるバスタオルがあると寒さ対策になります。
濡れても良い履物 – ビーチサンダルやマリンシューズが便利です。ボート乗船時や砂浜での移動に必要です。
日焼け止め – 石垣島の紫外線は非常に強烈なので必須です。環境に優しい成分の日焼け止めが望ましく、心配な場合はラッシュガードやレギンスで肌を覆いましょう。
着替え – シュノーケリング後に着る乾いた服一式。特に下着類は忘れずに。冬場は厚手の上着や防風ジャケットも用意しましょう。
飲み物 – 夏場は特に水分補給が大事です。船上でも配られることがありますが、各自でペットボトル飲料(水やスポーツドリンク)を持参すると安心です。
防水バッグ – スマホやカメラ、濡らしたくない貴重品を入れるジップロックやドライバッグがあると便利です。船に荷物を置く際も防水バッグなら安心です。
常備薬 – 酔い止め薬、持病の薬、絆創膏など各自必要な医薬品。酔い止めは予め飲んでおき、余分にもっていると船上で他の人に譲ることもできます。
マスク・シュノーケル・フィン – これらは基本的にツアー料金に含まれるレンタルがあります。自分の器材を使いたい場合は持参してOKですが、フィンはサイズや使用可否を事前に相談しましょう。度付きマスクが必要な方は予約時に申し出れば貸してもらえることもあります。
水中カメラ – 水中写真を自分で撮りたい方は、防水カメラやGoProを持参すると良いでしょう。レンタルカメラを用意しているショップもあります。ストラップやフロート(浮き防止)は忘れずにつけましょう。
以上が基本的な持ち物です。その他、長い髪の方はヘアゴム(マスク装着の邪魔にならないよう束ねる)、コンタクトの方はゴーグル着用時の対応(使い捨てコンタクトの予備や度付きマスク予約)なども準備しておきましょう。
なお、シュノーケルツアーでは必要な器材類はすべて貸し出してもらえるのが通常で、飲み物や写真サービスが付くことも多いです。ガイドによると「水着とタオルさえ持ってきてくれればOK!」とのこと。荷物は最小限で大丈夫なので、身軽に出かけてたくさんの思い出を作ってください。
南の島とはいえ、天候ばかりは思い通りにならないもの。旅行中に雨が降ったり台風が接近したりして「海に入れない!」という状況も考えられます。
そんな時でも落胆せず、安全第一で臨機応変にプランを変更しましょう。ここでは雨天や台風シーズンの対応策や代替プランをご紹介します。
1.雨の日のシュノーケリング
石垣島では雨の日でも風さえ強くなければシュノーケリングは可能です。水に入ってしまえばどうせ濡れるので、小雨程度であれば問題なく決行されます。実は太陽が陰っているぶん海中に自分の影が映りにくく、サンゴに隠れている魚を見つけやすいというメリットもあります。
晴天時のキラキラとした水面は望めませんが、別の角度から海の魅力を発見できるでしょう。ただし視界が暗くなるのでガイドから離れないよう注意し、減った体温を戻すため上がった後はしっかりタオルで拭いて温まりましょう。
雨天決行か中止かはショップが判断しますが、基本的に雷を伴う豪雨や強風でなければ催行されることが多いです。「雨だけどやりますか?」と不安な場合は当日朝にショップへ確認すると良いでしょう。
2.台風接近時の対応
台風が近づくと、安全のためツアーは中止になります。石垣島は台風の影響を強く受ける地域なので、特に8~10月に旅行する場合は台風情報を注視してください。
もし滞在中に台風が直撃しそうなら、無理に海に出ず室内や島内観光に切り替えることをおすすめします。たとえば、以下のような代替プランがあります:
3.観光スポット巡り
石垣島には海以外の見所もたくさんあります。雨風をしのげる屋内スポットとしては、八重山ミンサー工芸館(織物体験や土産物探し)、石垣やいま村(昔ながらの家屋や郷土芸能鑑賞)、石垣島鍾乳洞(島唯一の鍾乳洞でライトアップが幻想的)などがあります。
また、ユーグレナモール(公設市場)で島グルメやお土産探しをしたり、市街地のカフェ巡りをするのも良いでしょう。台風の日は島全体が休業になる店もあるので事前に営業状況を確認してください。
4.離島観光に振り替え
フェリーが運航していて波が穏やかであれば、竹富島や西表島など他の八重山諸島観光に切り替える手もあります。竹富島で水牛車観光や集落散策をしたり、西表島でジャングルクルーズを楽しんだりと、海に入らずとも南国らしい体験ができます。
ただしフェリーが欠航するほどの荒天時は無理せず石垣島内で過ごしましょう。
5.ホテルでゆったり
台風の日は無理に出歩かず、宿泊先で休息するのも一案です。リゾートホテルなら館内プールやスパ、マッサージを利用したり、部屋で島の歴史本を読んだりして過ごすのも贅沢な時間です。
窓の外で吹き荒れる風雨を眺めながら、島酒の泡盛を傾けるのも旅の一興かもしれません。停電に備えて懐中電灯を用意しておくと安心です。
石垣島の海は世界に誇る豊かなサンゴ礁と生態系を有しています。この宝物のような環境を守り、未来の世代にも残していくために、私たち一人ひとりがシュノーケリング時に配慮すべきことがあります。
楽しみながら環境を守るために、以下のポイントに注意してください。
1.サンゴに触れない・踏まない
サンゴは硬い岩に見えますが実は繊細な生き物です。触ったり踏んだりすると簡単に傷つき、最悪白化(死滅)してしまいます。浅瀬で立ちたくなった時も、絶対にサンゴの上には立たないようにしましょう。
どうしても休みたい時は砂地まで泳いでいって足を着くか、浮力体に掴まって休んでください。フィンキックも無意識にサンゴを蹴ってしまうことがあるので、狭い場所ではゆっくり足を動かしましょう。
2.魚やウミガメを驚かさない
海の生き物たちをそっと観察するのがシュノーケリングのマナーです。興奮して大声を出したり急接近しすぎたりすると、生き物達にストレスを与えてしまいます。特にウミガメは人に触られると大きなストレスを受ける可能性があります。
可愛いからといって甲羅に触ったり一緒に泳ごうと追いかけたりせず、一定の距離を保って見守りましょう。マンタも同様で、進行方向を塞いだり真上に乗ろうとしたりすると逃げてしまいます。
“見るだけ”に徹することが、生き物たちとの共存には大切です。
3.餌付けをしない
野生の魚に人間の食べ物を与えるのは環境に悪影響を及ぼします。餌付けされた魚は自然な餌を捕ることをやめ、人に依存するようになってしまいます。
また不適切な餌(パンなど)は水質を汚し、サンゴに悪影響を及ぼす可能性があります。昔は観光サービスで餌付け体験をしていたこともありましたが、現在は環境保護のため禁止されている場合がほとんどです。
興味本位で魚に餌を投げ入れるのはやめましょう。
4.日焼け止めの選択に配慮
実は、市販の日焼け止めに含まれる紫外線吸収剤などの化学物質がサンゴ礁にダメージを与えることが科学的に指摘されています。特にオキシベンゾンやオクチノキサートという成分はサンゴの白化現象を促進する恐れがあるため、ハワイやパラオでは使用が禁止されているほどです。
石垣島でも環境に優しい日焼け止めの使用が推奨されています。可能であれば「リーフセーフ(reef-safe)」と表示された日焼け止めを選ぶか、ラッシュガード・マリン帽などで肌を覆い日焼け止め自体の使用量を減らす工夫をしましょう。小さな気遣いが美しいサンゴを守ります。
5.ゴミは必ず持ち帰る
海に出たら絶対にゴミを捨てない・落とさないこと。
お菓子の袋や飲料のペットボトルなどが海に落ちて漂流すると、海鳥やウミガメが誤飲して命を落とす危険があります。たとえ意図せずとも、風で飛ばされてしまうこともあるので、船上では荷物をしっかり管理しましょう。
タバコの吸い殻なども厳禁です。ツアー中に出たゴミは各自でバッグに入れて持ち帰り、陸で処分してください。ビーチでも、自分が出したゴミはもちろん、もし落ちているゴミを見つけたら拾ってゴミ箱に入れるくらいの気持ちでいていただけると、石垣島の自然はもっと良くなります。
6.その他のマナー
サンゴ礁のかけらや貝殻、生き物を勝手に持ち帰らないでください。石垣島の海域は国立公園にも指定され保護されています。綺麗な貝殻でも、生態系の一部だったりヤドカリの住処になるものです。
記念にと持ち出すのはぐっと堪え、写真に収めるだけにしましょう。シュノーケリング機材の洗浄は指定された場所で行い、日陰干しにするなど周囲の迷惑にならないようにしてください。
石垣島の海を守るために、観光客一人ひとりの協力が不可欠です。ガイドから事前に環境保全の説明があることも多いですが、ぜひ自主的にも意識して行動してください。
「触らない・驚かせない・持ち帰らない」を合言葉に、美しいサンゴ礁と可愛い魚たちがいつまでも元気でいられるよう配慮しましょう。私たちがその美しさに感動したように、未来の旅行者も同じ感動を味わえるように––石垣島の海を大切に楽しんでください。
以上、石垣島のシュノーケリングについて季節ごとの特徴や楽しみ方を詳しくご紹介しました。春の息吹を感じる海、夏の活気あふれる海、秋の恵み深い海、冬の澄みきった海と、石垣島の海は一年を通して違った魅力を私たちに見せてくれます。
旅行の目的やスタイルに合わせてベストな時期を選び、ぜひ安全に配慮しながらその魅力を余すところなく体験してみてください。透き通る青い海に身を委ね、カラフルな魚たちと一緒に泳げば、きっと日常を忘れるような感動が待っています。
南の楽園・石垣島で、素敵なシュノーケリングの思い出を作ってくださいね。
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